こんな家族に囲まれて今まで何もなく育ってきた。
ちょっと特する事といえば病気や怪我の時に父に見てもらえるという事だった。
そしていつもと変わらない朝が来る。
「聡~。起きなさい!もう七時よ。遅刻するわよ!」
母の声が響き渡る。
母の声大きすぎ(笑)
適当に身支度を済ませ、朝ご飯を猛スピードで食べ、
「行って来ます。」
家を飛び出す。
いつもの待ち合わせ場所に行く。
「おはよう。」
僕の彼女の椎葉 菜々(しいば なな)。隣のクラスの同級生。もう付き合って一年経つ。
「おはよう。ハー。ハー。」
走って来たから、息が上がる。
「聡。汗かきすぎ(笑)」
「ごめん。今日マジ寝坊したから(泣)」
「あれほど目覚ましコールしてあげたのにぃ(笑)」
「えっ?今日鳴らなかったよ?…。あっ。マナーモードになってた(泣)」
「だと思った(笑)そういえば聡のクラスに今日転校生来るんだって?」
「あぁ。そうみたい。男らしいけど。」
「へぇ。またクラス楽しくなるんじゃない?」
「あぁ。多分な。」
菜々はいつも優しい。僕はこんな彼女が居るだけで幸せだ。
いつもそう思っていた。

