いっけねぇ・・・



クスリは

「キレ」た後だけって

決めてたのに・・・



ダメだな

俺・・・



こんなことじゃ

本当ダメだ・・・



なんにしても

バイト探さなきゃ・・・



トシキは

ベッドから

跳ね上がるように

飛び起きて

冷たい水で

顔を洗った



情報誌のほうは

もう全滅か・・・



しょうがないな・・・

街に出て

皿洗いとか

募集してる店でも

探してみるか・・・



ケータイの

電池残量を確かめて

スタジャンの

うちポケットに

ねじこむ



ドアに鍵をしめ

いつもの

カンカンカンという

音を立てて

階段を下りると

向こうから

青山洋子が

歩いてくるのが

見えた



あれっ・・・

あの女だ・・・

また来たのかよ・・・



そのつぶやきとは

うらはらに

トシキの心臓が

高鳴り始めた