冷たい風に打たれて



「私が今、申し上げた通り、風華様と。」

風華は神谷の言葉を理解出来ずにいた



「私と?何が一体楽しいの。」


その言葉に神谷はまたフッと笑みを零す




「…私には、もう誰も祝ってくれる家族もそんな人もおりません。」

その言葉を聞いた途端、風華はゆっくりとまた椅子に腰掛けた



「私事ですみません。」

そう言い、一度ゆっくり目を閉じてまた目を開けると神谷はロウソクの火をフッと消す


ロウソクが消え、煙の甘い匂いが一瞬立ち込めると同時に二人の目が合う



「神谷、お誕生日おめでとう。」

風華は優しく笑いかける


「やっと笑ってくれましたね。風華様。」

そう言う神谷も嬉しそうに笑う


「早く言ってくれれば…。プレゼントの一つ位、用意したのに。」


「欲しいプレゼントはもう頂きましたから。御安心下さい。」


「???…まあ、来年は忘れない様にするわ。」


「来年…。」

一瞬、神谷の顔が曇った気がしたが笑顔で神谷は風華に尋ねる


「風華様。ところで私が何歳かご存知でしたか?」