放課後


水樹と風華は二人で屋上にいた



「水樹。ありがとう。」

「どうしたの?急に。」


「まさか、私に女の子の友達まで出来るなんて思わなかったから。水樹のおかげ。」

「風華の事、みんな先入観を持って見てただけから、ただそれを消して風華自身の事をみんながちゃんと理解しただけだよ。」


「ううん。水樹が皆にうまく言ってくれたから。それと、見知らぬ私を水樹が無条件に受け入れてくれたからよ。」


「見知らぬ…。」
水樹は少し悲しげに笑う

「友達だからだよ。友達だから、自分の友達の事をみんなに分かって欲しいし、みんなとも仲良くなって欲しい。」

「ありがとう。水樹。水樹にどうお礼したらいいか…。感謝をどう伝えたら…」

すると水樹が風華の目の前に立ち、風華の前髪をかき分けて、そっとおでこにキスをした


「!???」

風華はびっくりし過ぎて固まっていた


「お礼はこれでいいよ。」

「えっ!?えっ…。」

水樹はニコニコといつものみたいに笑う


「…本当は僕だけの友達でいてほしいけど…」

それじゃ、君はやっぱり悲しむだろうから…


「えっ?何か言った?」

「ううん。何でもない。」