裕恵が笑顔で
迎えてくれた。

だけど私はまだ、
夢と現実の狭間を
さまよっていた。

「名演技だったよ、吉岡さん!」

戸山くんが
爽に言っていた。


"ありがとうございます"
と言っている爽の方を、

私は何故だか
見られなかった。





まだ、
鼓動はおさまらない。








気が付くと、
随分日が暮れていた。








キャンプファイアの
準備をする声が
聞こえてきた。