ようやく学校が見えて
少し安心した
その瞬間


「…へ?」


不意に何かに躓いて
体が宙に浮いた

私、いま飛んでるー

なんて思う余裕は
あるはずがなく
思い切り派手に
こけてしまった


「うぅ、痛い…」


冗談抜きで痛い
朝から寝坊するし
最悪な日だ


「…ってー」


後ろから誰かの声
声からして男の子
たぶん私は
後ろの人に躓いたんだ