クスリと小さく笑った、泰我のお母様



笑うと、泰我に似てる…



「そう、」



一言言って、会場から出る泰我のお母様



「母さん?」



泰我が呼んだ



「泰我、まだ完ぺきには認めないわ、」



完ぺきには…認めない??



お母様は振り返らないで、そう言った



「依千花さん、あなたは泰我に合う女性になりなさい、また会う時までにね」



……ぇ…?



それって……??



「蘭子様ッ!それって…」



「目を瞑っておいてあげるわ、また会う時まで」



………目を瞑る…



「泰我…それって……?」



「ま、認めてくれたんじゃね?」



「ホ、ホント!!?」



泰我の服の袖を握り締めた



泰我が、ふっと笑った