浩之は、男の腕をつかんだ。

男の、動きが止まる。

阻止、できている。

そのまま腕を突き上げて、男の体を引き剥がし、ひざで腹を蹴り上げた。

体に当たる感触と、うめき声。

男は手を離したらしい。

薄明かりの中でも、月明かりを浴びて光りながら、ナイフが落ちてきた。