じっとしたまま、じっくりと考えた。

内容からして、赤い紙に書かれたメッセージと同じもの。

そう結びつくと、急に、訳の分からない言葉としてしか認識してなかったものが、浩之の中で意味を帯びた。

エイジュ、というのは、人の、つまりこれを仕掛けてきているヤツの、名前なんだ。

エイジュ。

頭の中で、開きたくもない記憶の扉が、無理やりこじあけられるのを感じた。