恋するウサギ

「何してんの?」

聞き覚えのある声がして

顔を上げると

目の前には彼じゃなくて

よく知った友達の顔。


「はぐれちゃったの。」

言っても仕様がないのに

ぽつぽつ話してみる。


すると彼は少し怒ったみたい。

「身長差があるんだから

ゆっくり歩いてくれればいいのに。」