「キナコにはこういう

ぐいぐい引っ張ってって

くれるような人がいいのよ。」


なんてジュンちゃんは言うけど

彼が引っ張ってってくれてるとは

なかなか思えない。


現に今だってまた

こうしてはぐれてる訳だしさ。

あたしは通路の端にある

緑のベンチに座り込む。