「別に。
『オレの姉ちゃん』のが分かりやすかった?」
…そういう意味かよっ!
まぎらわしいなぁ…
ふと、その子を見ると勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。
「そうですか。
じゃあ、単刀直入に言います。
私とお付き合いしてくださらない?」
えぇ!?
この公衆の全面で言っちゃうの!?
ここにいる瑠唯の取り巻き全員を敵に回したよ!?
「どうです?
悪い話ではないと………」
「無理。
お前と付き合うぐらいなら、雅と付き合った方が断然まーし」
えぇ!?
それも爆弾発言!!!
瑠唯はあたしの肩を抱き寄せて、その子をあっかんべーをしてみせた。
「………んぬ……………っ!
…なぜ結城さんを?
ご姉弟でいらっしゃいますわよね?」
引きつった笑顔で言い返してきた。
なぜそこを………!
いや、でもあたしも気になってた。
「そんなの戸籍上の問題じゃん。
ってか、ただのたとえだし。
あんたよりは雅の方が可能性あるってこと」
…あたし………、可能性あるの?
そんなこと言ったら期待しちゃうじゃん。

