永遠はゆっくりとベッドへと歩いてくる。
「あれから一年か…。まったく回復の見込みが見えない…。
君達も決して無理はしないようにな…。」
それだけ言うと病室を出て行こうとする医者…、蒼劉李央を永遠は止めた。
「待てよ!おふくろは…、母さんはちゃんと目を覚ますんだよな!?」
永遠の心からの叫びに答えるように李央は振り返る。
「今のところは分からない。症状がはっきりしていないからな。
ただ、わたしも筑波先生も最善の努力をしている。
わたし達を信じてお母さんの目が覚めるのを待っていてほしい。」