「…あれ?」
永遠と悠久の二人は美空と空海の二人と別れた後、三つ先の駅から近い総合病院の入院病棟の一室に来ていた。
たくさんの機材だけしか置かれていない殺風景な病室に一人の女性が横たわり、その枕元に白衣を着た一人の男が立っていた。
「李央先生…?そうか…、検診の時間だったな…。」
永遠は頭をガシガシと掻く。
悠久は女性に近づき顔色を伺う。
「…母さん、顔色は良いようですね。」
「病状も安定はしているが、油断は出来ない状況だ…。
いつ異変が起きてもおかしくはない状態だからな…。」
「……。」