「……。」
美空はそのまま手を引っ込めた。
(美空…?)
胸元に引いた手と、真っ直ぐ永遠を見つめる美空を空海は見ていた。
「…っ!?モタモタしてないで帰るわよ!みー兄!」
空海が見ていることに気づいた美空は踵を返す。
「美空!?待ってください…っ!」
空海は慌てて美空を追いかける。
空海は走りながら後ろを振り返る。
(美空…、永遠くん……。)
「……。」
永遠と美空を見て、唇を噛みしめる空海を悠久は静かに見つめていた…。