次の日の学校で僕は重大な事に気づいた。
昨日は屋上に二人っきりだったから誘う事ができた。でも、学校で、こんなにたくさんの人の前で女の子に話しかける事なんてできるわけがない。
あれこれ考えたが結局、放課後になってしまった。
自分が情けない、、、
ため息をついて家に帰ろうとすると、校門に白川さんが立っているのを見つけた。
もしかして自分を待ってくれているんだろうか、いやそんなはずはない。
でも期待を胸に抑え切れないまま白川さんに近づいて
「や、やあ。」

声をかけた。
白川さんは僕を見ても口を開かない。

「一緒に帰ろうか。」

自分でもよく言えたと思う。
了解してくれるかどうかドキドキしたけど、白川さんは黙って頷いてくれた。