『あとさぁ
佳那斗くん?だよね。
後ででいいから
ちょっと話があるよ!』



『あ…はい。』




『じゃあ今話してきちゃいなさいよ。
あたしたちは
亜姫菜に話があるしね。』




そういうと
佳那斗と拓夢さんは
出ていった。






『それじゃあ…
男も居なくなった所で
本題ね。』





『…う、うん。』






そういうと
お母さんは真面目な顔をして
喋り始めた。





『あなたもよくわかってると思うけど
母親になるっていうのは
簡単なことじゃない。

…何が簡単じゃないか
わかるかしら…?』






何だろう。
産むときの痛さとか
こどもの将来とか…かなぁ。





『改めて聞かれると
…よくわからない…よ。』





『そんな気持ちで
命を考えてるの?』






ビックリした。



さっきまで子供達と
遊んでいた美姫菜が
今、私に…
怒ってる…の?





『あ…いや…。
わからないんじゃないの。
ただ、
将来とかの事しか
頭に浮かばなくて…。』