真央SIDE


閉じていたはずのdropの袋から

一粒 たった一粒だけ dropが落ちる



一人私は それを見てにっこり笑う


お母さん アリガトウ


私は 一番幸せだったのかもしれないね


ちゃんと見ててね


紗枝と旬を守って 幸せにするから


そして そのdropを 手で


幸せという形を 包み込むかのように

私は すくった


「絶対見ててよ? お母さん」


空は 優しいまなざしで


3人を見守っていた