あのぉ… 瑞穂さん?
ま、まさか偵察って……
「中まで入る気!?」
ポカッ−−
「いった…」
「アンタって、バカ?」
「だって…」
「女2人で入るわけないでしょっ!コッチよ」
あたしの頭を呆れ顔で小突いて、またまたグイッと引っ張りながら方向転換する瑞穂の先に、小さな、ホントに小さな公園が見えた。
「ココから見るの!」
「へっ…は、はあ……」
マヌケな返事を返しながら、あたしは引きづられるように公園のベンチへと腰を下ろす。
「こんなとこに公園なんてあったんだ……」
っていうかさぁ、こんな場所に、子供が来るのか……?
「知らなかったの?ココ、有名じゃん。生でラブシーンが見れる場所で」
「……なっ…!?」
感心したようにちゃんとブランコと鉄棒が備えられた公園内を眺めていると、けろりと瑞穂がとんでもないことを言うから、あたしは軽く飛び上がった。
「ラブホが満室の時とか、たまに時間潰しをするヤツが来るんだよ。んで、ブチュッと……」
「ブ、ブチュッ……」
「そ、中学の時とか、バカな男共がよく夜中に覗きに行ってたよ。知らない?」
そんな衝撃的な話……
「……し、知らないよ」
あたしは、さすが街中の中学は違うな、と妙に感心してしまった。
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