髪を乾かし終え、リビングに戻ると、耀太はまだビールを飲んでいた。
「どうする?軽くシャワー浴びる?」
「うえっ…!?」
「なっ…ゲホッゲホッ!」
何気なく聞いたことだったんだけど、耀太が素っ頓狂な声を上げるから、あたしは飲んでたミネラルウォーターを吹き出しそうになった。
「…な、なに?」
「……いや…、ずいぶん慣れた言い方だなって…」
慣れた言い方?
「と言うと……?」
「軽くシャワーとか…… なんか男女の会話っつうか……」
そう言ってやたら照れる耀太。
だ、男女の会話!?
言われてみれば、テレビで見たことがあるかもしんない……
やだっ…耀太ったら……///
「そんなつもりじゃっ…」
「だ、だよな… はははっ……
俺、意識し過ぎ……」
「ホ、ホントだよぉ…… あはは…はは…は……」
………気まずい…
かな〜り、気まずい……
アノ手紙のせいで、2人ともかなり意識しているのはたしか。
ここで頑張んなきゃいけないのはわかってるけど、こんなギクシャクしてちゃ、何を話せばいいのか、わかんないよぉぉ……!
ああ、手紙を見る前に戻りたい……
ミネラルウォーターを持ったまま、あたしは一人悩んでしまった。
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