お風呂の中で想像しては身もだえしているうちに、ホントにだんだん体中が熱くなってきた。
や、やばい…… クラクラするかも……
とにかく、出なきゃ……
ふらつく体でお風呂から出たところではたと気づく。
耀太はアレを見てどう思ったんだろう?
まさか、今日はHしない方が… とか思ってないよね……?
“しようね♪”なんて約束はしてないけど、こんだけお膳立てが整ってるのに。
でも、ああ見えて根は真面目だからなぁ……
「………」
もしかして、『やっぱ帰る』とか言わないよねっ!?
急に不安になって、慌ててパジャマを着込んで、あたしはリビングへと駆け込んだ。
「耀太っ!」
「……なっ、なんだ…!?」
かなりびっくりされたけど、変わらずソファーに座りビールを煽っている耀太にほっとする。
「あ…うん… なんでもない……」
「っていうか、髪濡れたまんまじゃねぇか。風邪ひくぞ」
「そ、そうだね… 乾かしてくるから、どんどん飲んでてね」
耀太の気が変わらないようビールで釣りながら、あたしは急いで髪を乾かしに行った。
引き留めるために必死になってるあたり、男と女がちぐはぐになってる気もしないでもないけど……
こんなチャンス、めったにないし。
ここは一つ、記念すべき初Hのためには、あたしが頑張るしかないと思うんだ。
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