夜  話  

あいつは。


ランは、俺の仲間だった。


よく、一緒に話をしたり、お互いの仕事のサポートをしてみたりで、考えてみたら、一番近いところに居るって感じの奴だった。


その日。


ランは、昨日の俺のように、ランの分の月の光を取り込んでしまった人間の処へと、降りていった。


知らず、取り込んでしまった奴からなら、眠っている隙に、そっと取り返せば良かったんだ。


わざわざ姿を見せるまでもない。


初めての仕事じゃなかったし、そんなことぐらい、熟知しているはずのランだった。


なのに。