「………俺は産まれたかった。」 しばらくの沈黙の後に、皎は再び言葉を紡ぎました。 「貴方を失くしたことを、そんなに哀しんでくれるお母さんの下で、大きく育ちたかったのね。」 それは、当然の欲求のように思えました。 与えられることのなかった母の腕を追い求め、焦がれて、望んで、そして。 哭くのだとしても。 それでも、と。 希望を抱くことをいったい誰が止められるというのでしょうか。 いったい誰が責められるというのでしょうか。