夜  話  

「けれど俺を産むことで、あの人が巫女としての能力を失くすことや、俺の世話なんかの雑事に気を取られてしまって神託をおろそかにしてしまう事を、周りの人間は危惧していた。

………だから。

俺が蒼白い顔で産まれ落ちて。

息をしていなかった、その時に。

周りからはまるで歓迎するかのような。

ホッと安堵の息をついたような。

そんな空気が流れ、満ちた。

あの人はそう感じたんだと言っていた。」


静かな皎の声が、少し震えているかのような響きを伴って聞こえてきます。