夜  話  

「あなた達の姿は変わらないままなのに、お母さん達の姿は老いていって………そして、あなた達は失意の中でお母さんを見送ることになるのね。」


わたしの問いかけに、皎は頷きます。


その姿に、わたしは皎が乗り越えて来なければならなかった、たくさんのモノを見たような気がしました。


きっとその永い時間の中で、皎は。


「何度も、美雨のように泣きたくなった事があったんでしょうね。」


わたしはそう言って、皎の手をわたしの胸に包み込むように抱きました。