夜  話  

「月の乙女達はその母親に受け入れてもらえれば、もう一度その親の子供として生まれることが出来る。
そして、ミウ達………月の乙女達はその日が来ることを夢見て、傷ついても傷ついても母親に会いに行く。」


皎の言葉にわたしは頷きました。


「だけど母親に流れる時間と、俺達に流れる時間は違う。」


少し固い声で、皎は告げます。


「いつか。
いつの日かを願い続けても、俺達は………。」


そこで絶句した皎の言葉の先をわたしは想像でおぎない、問いかけという形で続けました。