夜  話  

その思索の旅路の邪魔にならないように、わたしは言葉を発しないままで皎の横顔をただ眺めていました。


天才の称号を欲しいままにしたあの彫刻家にも。


人物画で定評のあった、あの人にも。


もう、言葉を交わすことの出来ない世界へと居を移してしまった、わたしのあの人にも。


皎のこの美しさを彼らの作品の上に留め置くことは難しいことなのではないかと。


そう、思ってしまったのでした。


それほどまでに。


物思いにふける皎の姿は美しく、わたしの目に映っていました。