夜  話  

「木枯らしの吹き行く先を探していたのよ。
散らした木の葉と戯れながら吹き過ぎていく木枯らしは、どこに向かって吹いていくのかしらと考えているうちに、時間を忘れてしまうぐらいに月の光の織り成す世界に見入ってしまっていたの。」


わたしがそう答えると、皎は少し黙り込んでしまいました。


穏やかな沈黙が、わたしの部屋の中を支配してゆきます。


わたしの髪と戯れていた皎の指もおとなしくなり。


皎のふける想いの深さが窺えました。