夜  話  

「こんな変な色の私の瞳を綺麗だとお前が言ってくれた。
私には、それだけで充分なんだ。」


そうして、星見はくるりとゲンに背を向けた。


「さあ、もう人外の時間は終わる。
行ってくれ。
……私の心に光を灯してくれた優しいお前に、辛い事が起こってしまう前に。」


見送る勇気を持てない私は背を向けているから、と。


星見は小さな声で言葉を足した。





ゲンはそんな星見に掛ける言葉を捜しながら口を開きかけたが、言うべき言葉も見付けられぬまま一歩、また一歩と後退り。



それから脱兎のごとく逃げ帰った。