夜  話  




「……一体何がお前をそれ程までに悲しませている?」



強く抱き締めると折れてしまいそうな錯覚を覚える程に細い身体をかき抱き、堅く引き結んだ唇をついばむように奪ったゲンに、そのように問われてしまった星見は。


吐息と共に、胸の内にしまい込んであった感情を溢れさせてしまった。


「朝が来たならば、私は神様にこの瞳を還さなければならない。
国王の下の王子の眼が開かないのは、私が神様から過分な瞳を与えられているからだそうだ。
私がこの瞳をお還しすれば、下の王子の眼が開くのだという神託が下ったと神官が教えてくれた。」