夜  話  

「伊達に人外じゃないって事だな。」


そう告げられた星見の顔にも笑みが浮かぶ。


「なる程な。不可思議な術を使えると言うわけだ。」


楽しげにそう言いながら、星見は笑う。


くくくっと笑いながら塔の外壁に手を当てようとした星見はしかし。


不意に何かに足を取られたように姿勢を崩した。


「あっ!」


小さな叫び声を上げて、星見の身体が落下していきそうになる。


「危ないっ!」


叫んだゲンは、飛び越えるように空間を移動し、落下しかけている星見の身体を抱き止めた。


「!…す、すまな……い。」


星見は顔を背け、ほんの少し頬を染めてゲンに礼を告げた。