夜  話  

「そう。コウって言うのね。なんだか、異国の響きのする名前ね。素敵。」


手を合わせて嬉しそうに言うエンは、にこにことしながら言葉を紡ぐ。


「それで、月の使いってどんなお仕事なの?」


無邪気に問うエンに、俺は尋ねられるまま、月の使いの役目や、月の女神さまのこと、月の世界の事などを話して聞かせた。


エンは、決して上手な語り手ではない俺の話を、目を輝かせて聞いてくれて、気付いた時には、本当に秘密にしなければならないこと以外の全てを話してしまっていた。