夜  話  

わたしの髪を撫でながら、黙って聞いていてくれた皎は、ぼそっと。


「気に入らないな。」


と、呟きました。


「おまえが惚れてしまうような奴じゃないか。」


その言葉に、わたしはつい笑みを深くしてしまいした。


「……そうね。好きになってしまったわね。そんな風にわたしの心を理解してくれた大人に、出会ったのはあの人が初めてだったもの。………もちろん、振られてしまったのだけれどもね。」


15歳の年の差を、理由に。


「お前を振るなんて、見る目のない奴だな。」


そう言ってくれた皎の言葉に、少し安堵の色が混じっていることに気付いて、わたしはとても嬉しくなりました。