夜  話  

その手を、指を。


絡めあわずとも。



ただ、見つめ合うだけで。


燃え上がるような感情を胸の内に抱えるふたりは。



だからこそ、互いに。



手を伸ばして触れ合うことが出来なかった。


そのまま全てを投げ打ち、恋に溺れていくであろうという未来図しか、ふたりの未来には予想出来なかったために。