夜  話  

自国であれば、王侯貴族が身につけるであろうと思われるような複雑な織り模様の入った布を、贅沢に使った服を市場を行き交う人々が平服として着用している。


ユウは、そのあまりにも大きい彼我の差に打ちのめされた。





そして夜空の月に向かい、夜毎に話し掛けるようになったんだ。


「月の女神さま。僕の国とこの国は何故こんなにも違うのでしょう?夜空に輝くあなたの姿は、どちらの国で見たとしても変わらずに美しいというのに。」


月に向かってそう言いながら、ユウは泣いた。