夜  話  

突然のカラの変化に戸惑いながらも、俺はその言葉に反論しないではいられなかった。


「俺は月の使いだ。
間違いなく、な。」


だが、俺の反応は予想の範囲内だったらしく、カラはニコリと微笑むと俺に言った。


「それじゃ、お使いをしていない時の皎は、何者なの?
今、ここで僕と話をしている君は?」


そんな事を急に問われて、俺は自分の表情が強張るのを感じた。


「なんてね。
己は何者かって言う命題はいつの時代でも、どんな存在にも明確な答えが得られにくい問いなんだよ。
意地悪言っちゃってゴメンね。」