夜  話  

月の使いの仲間にしては、そいつはかなり俺達とは様子が違っていた。


なんだか、珍しそうに辺りを見回し、手に触れるもの全てに満足がいくまで触れ回り、瞳に映るもの全てを記憶しておこうとしているかのように一生懸命に目を凝らしていた。


「お前………誰だ?」


そう尋ねた俺に、話しかけられて初めて気が付いたように、目を真ん丸に見開いて、そいつは言った。


「え………あ………っと、ぼ、僕はカラ………。」


おずおずと答えるそいつの言葉を遮って、俺は強引にその後を引き取った。


「カラ………か。
俺は皎。
月の使いのひとりだ。
………お前は?」