夜  話  

「強い、けど脆くて。
儚くて。
弱くて。
なのに、強烈に印象に残るぐらいに激しい。
そう、ちょうど自らを燃やし尽くしながら激しく明るく光を放つ真夏の夜の花火のように。」


そう言いながら更に顔を寄せてくる皎に、何故だか鼓動が早くなる自分の心臓を不思議なくらいに冷静に認識しながら、わたしはそうっと皎の背中に手を回しました。


「お前の仕事は、話を生み出すものだよな?」


間近な所から碧玉色の声が黒檀色の夜の空気の中へと紡ぎ出されます。


その問いにこくりと頷いて答えながら、わたしはその声の産み出された暁色の唇に視線を奪われていたのでした。