夜  話  

そう言いながら、皎はわたしの手首の薄い皮膚の上に唇をそっと落としました。


「あ……………。」


そこは、あの人がわたしに口づけをくれたトコロと寸分変わらない場所でした。


「………どうかしたか?」


そう尋ねる皎に、あの人の事を告げるのは何故か躊躇われて。


わたしはふるり、と首を振りました。


「ふうん?」


なんだか納得していないような表情を浮かべながらも、皎はそれ以上何も言わずにわたしを見て言いました。