南部と別れた後、幸日は何気なく携帯の受信ボックスを開いた。
画面に表示された未読メールの件数。
一瞬で血の気が引いた。
知らない人間の既に見慣れてしまったアドレスが大量に並んでいた。
中身は見ずに、震える手でページの番号を重ねていく。
5ページ同じアドレスが続いた後に、『南部秋仁』。
その名前で奮い立たされた。
メールはまた増えてしまった。
でも、一人じゃない。
縋るような気持ちで、ページをおくる。
しばらくして、南部の名前がまとまって表れた。
そうだ。これは、なかなかきれなくて遅くまでメールしていた時のだ。
じっと南部で埋まったページを見つめる。
南部さん――南部さん南部さん南部さん南部さん…―
ふと、無意識のうちに南部に電話をかけようとしていることに気づいた。
はっとして、慌ててパワーボタンを連打する。
何してるの。この前メールが減ってきたと言ったばかりで。
今またメールが増えたことを知ったら、きっと南部と真実は警察に届けるだろう。
あたしが言ったら、皆が心配する。
