ポケットの恋

「警察とか…言わなくて大丈夫だと思うの」
小さく声を絞りだすと、真実がさっと眉を吊り上げた。
「違うの!遠慮とかそういうのじゃなくてね。最近メール減ったような気がするの。実は今日もまだ一通も来てなくて」
「それ…本当なの?」
一気に言い切ると、真実が囁くように尋ねてくる。
言葉無しに頷いた。
「多分…学校の行き帰り、二人が一緒にしてくれるようになって、真実ちゃんも泊まってくれてるお陰で、犯人怯んだんじゃないかなあ…多分もうすぐ無くなるよ」
楽観的過ぎる発言に、真実が小さな溜め息を漏らす。
しばらくして、判断を促すかのように南部を見た。
南部は数秒言葉に迷った後、幸日の目を捉える。
そうして口を開いた。
「これは幸日ちゃんの問題だから、最後に決めるのは幸日ちゃんだ。俺達は連絡するべきだと思う。でも、幸日ちゃんがどうしても連絡して欲しく無いんだったら俺達はしない。ただ、これからまたメールが増えたり、追われるようなことがあったりしたら、絶対に通報する。いいね?」
強い言葉に心臓をわしづかみにされた気がした。
喉に息が詰まる。
ありがとう、そう言おうとした時にひょこっと脇から顔が覗いた。