手のひらに、桜



「よ、紡ちゃん」



私が廊下に出ると、

先輩はそう言って、軽く手を挙げた


昨日と同じで、笑っている



「何の用ですか?」


私は、そんな先輩に冷たくそう言うと

後ろを振り向いた



「てか、なんで茉莉がいるの?」



そう、そこには茉莉がいた


たぶん、この何ともいえない面々のなかで

一番、関係のない人物


しかし、茉莉は少しも悪びれの無い様子で

えへへ、と笑う