それから数十秒たったくらいに 黒髪の方が 言った。 私は不覚にも 甘い声だと思ってしまった。 甘くない。 そんな深くもなく 浅くもない。 『…さっさと場に着け。俺がコイツ…送ってくる』 それからもう一人。 もうやめて…。 『…俺も行く。』