向日葵の花

あたしは向日葵畑で遊んだことがあった。
その時あたしは小学4年生ぐらいだった。
自分より大きな向日葵…。
そんな中で迷子になったんだから嫌いになっても仕方がない。

向日葵は嫌い…。
でも向日葵は好き。


『どうしたの??』
ボーッとしていたあたしに千里が優しく問い掛ける。
『なんでもないよー』
そう…昔のことだもん向日葵の事は忘れよう。


夏休みに入る直前…
向日葵は大きく育ち空に向かって伸びていく時期だ。

一人の転校生が来た。
一瞬、向日葵かと期待をした。だけどちがう…。あたしと向日葵が会う事はもうないだろう。

だって向日葵の家は転勤一家だから今どこにいるのかさえわからない…。
…………『日向碧です。』