『俺、さ…』 (――…?) 『ほんとはずっと見てたんだ。吉沢のコト』 『――…え』 『覚えてないと思うけど、ハンカチ借りたことあってさ』 (あ――…?) 『吉沢が大事にしてるハンカチ汚しちまって』 『もしかして―…』 『下駄箱に新しいの入れたの、俺なんだ』 『うそ…』 『ごめんな。黙ってて』 フルフル、首を振った。 あたしはそのハンカチをずっと大切にしていたから。 誰かがお礼に入れてくれたのかもって。 『嬉しい…』 『吉沢っ?泣くなって』 『ごめっ…』