大岩栄介…。 嫌な名前だな。 私の1番嫌いな名前だ。 「大岩?入るぞ―」 佐田さんが、立ち止まっている私に入るように促した。 私は、床を見ながら部屋に入った。 「大岩、転入生の野口遥君。分からない事もあるだろうから、いろいろ教えてあげて」 「野口、遥…?」 低い声がした。 「よろしくお願いします!!」 私は勢い良く頭を下げ、その反動でルームメイトの正体を見て、呼吸が止まった。 あいつ…だ…。 私が世界で1番嫌いで世界で1番憎い。 あいつだったんだ。