みずいろ


頬を拭って、ゆっくり体を起こした俺を瑞貴が見つめる。



俺はその視線を避けるように顔を背けた。



たとえこれが偶然であったとしても、



もしこれが運命なのだとしたら、



逃げ続けてきた現実から・・・・もう目をそらすことはできない。



ふっ、と一瞬浮かんだ思い出の中の彼女の笑顔に、目を閉じた。



「・・・・結婚すんだろ?・・・おめでとう、って言わせてよ。それだけ。あいつには言わなくてもいいから」



「・・・・は?」