目を上げると、瑞貴がうつむいて立っているのが見えた。 あぁ・・・・そういえば、こんなこと、あったよな。 あの時は逆だった。 果歩と瑞貴が一緒にいることに、無意識に腹がたったんだ。 思えば、あのときのほうが何も考えずに俺は果歩を想えてたんだ。 ・・・・過去を。 なくした過去をどれだけ悔やめば俺は先に進めるんだろうか。