なんで、こんなことになってるのか。


ようやく我に返ったのは、



「悠司くん・・・」


と細い声を出して震えてる彼女の腕の感触。


折れそうなちいさな体が細かく揺れていた。



「ごめっ・・・」


なに、やってんだ・・・・。



なんで、俺が瑞貴をなぐっちゃってるわけ?



意味が、わかんねー・・・・



でも、体が止まらなかった。



頭で考える意識とは全然別なものがあったような気がする。



けれど・・・・



急激に冷めた頭の中で、俺は彼女の顔を見ることが出来ずにその場を後にした。