「あっお姉ちゃん」

私を見ると葵は一目散に
私の所に来て抱き着いてきた。
葵をぎゅっと抱き締め返す。
この一年の間に
葵は少し大人っぽくなった気がする。
だって、
ずっと葵お姉ちゃんって呼んでたのに
今はお姉ちゃん。


「ごめんね、葵。
 葵には本当に寂しい思いをさせたよね」

「うん‥。
 葵、すごくすごく寂しかったんだよ。
 ずっと待ってたんだよ」


そうだよね…
葵に何も言わずに少年院入ったから‥
わからない内に施設入れられて‥

「本当にごめんね。
 もう葵に寂しい思いさせないから」